ほんの数メートルが動けないという話
予約していた本が届いて、受け取りに行った。
行く前はついでにと思って映画の時間を調べて、ちょうどよい時間に観たいと思っていた映画の上映があるのがわかって、家族にはついでに映画を観てくると言ってから出かけた。
そう、途中までは映画を観ようと思ってたんだよ。
それができる、できる様になりたいって。
でも本を受け取ったら、もうそれで限界が来た。
一刻も早く家に戻りたい。人混みから逃れたい。他人の声が聞こえないところへ戻りたい。
すぐ近くにシネコンがあるのに。数メートル移動して、エレベーターに乗ればもうシネコンのエントランスなのに。それがどうしてもできない。
明日は仕事だから、使えるHPをセーブしたんだな。って思う。
今日、手にした本は、多分すぐには読めないと思う本。
一歩一歩だから。階段のステップの一つ上にこの本を置くつもりでいよう。
明日か明後日か一週間後か1か月後かに、ステップを一段上がって、この本を読む。
今は、そう思うだけにする。