すみっこでボソボソ

・・・ん?

元の私

金曜日は通院日だった。そして抗うつ薬が増えた。

 

仕事の時の変なハイテンションと、仕事が終わったとたん萎んだ風船になるメンタルと、自分がコントロールできないことへの自己嫌悪とそれによる不眠。それでも「先生が順調な回復ぶりと言っていた」からきっと大丈夫と言い聞かせて、メガテラさんの歌とイヤーカフ武装して、仕事へ行っている。

外出するのに武装が必要でも、仕事は続けられてるし、出来る人とする仕事は楽しいと感じるし、右肩上がりに回復してくんだと思ってた。・・・そっかぁ。

 

先生が「何か質問がありますか」と聞くから、「こういう病気で治ると言うのは、元の自分にもどれるって事ですか」と尋ねてみた。

「元に戻れる人もいますが、元の自分に戻りたいと思うのは焦りを生んで回復を妨げますので、今日よりはマシな自分になりたいと思う方がいいです」

 

なるほどと思ったけれど。夜になったら「今日の私は、昨日よりマシになっていたか」という新たな呪いにかかった気分になる。

いつも私を見ている別の私が、ただただ見ているだけの別の私が、「あ~・・・ねぇ?」と小さな声をだしたのが聞こえた気がした。

 

元の私って誰なんだ。そもそも元の私って居たのか?誰かが思う「いかにもなよさんっぽいね」と言われる人のふりをずっとしてただけじゃないのか?

 

 

本当に夜は嫌いだ。ぜんぜん効かない睡眠薬も嫌いだ。