すみっこでボソボソ

・・・ん?

もう一度会いたい

小学校5年生の時の記憶の話を書いて、ついでに思い出した事。

 

高校2年の文化祭の日、出席確認だけ済ませてそのまま友人4人で学校を抜け出して映画を見に行った。
うちのクラスは何かつまらない展示物で、展示物作成を頑張った分、当日の当番は免除されてた。少なくとも私は。笑

 

文化祭を抜けて映画に行くことになった理由は、何の映画だったか覚えてないけど(パニック系だったのはぼんやり覚えてる)すごい人気作で土日は混んでるから、平日昼間ならすいてるんじゃないかって。

 

でもこれが、混んでたのよ。平日の真っ昼間から。
4人並びに席が取れなくて、3:1に分かれる事になって私は1でいいよと。
放課後の点呼に間に合うように学校に帰るためには次の回では遅いし、映画を観てる最中は隣としゃべる事も出来ないんだし全然一人でOK。みんなとちょっと離れた席で鑑賞。
で、鑑賞後はロビー待ち合わせをしてたんだけど、私は一番最後にロビーに到着。

 

その時友人の一人が  (ちなみにこの友人達は、私の小5の時の火事エピソードを知らない)
「もし映画を観ている最中に火事が起きたら、なよは煙を吸うとか火に焼かれるとかじゃなくて、逃げる人に踏まれて圧死するタイプだね」と言った。
すると別の友人が
「逃げようとする前に火事はどこ?って思ってね。それで逃げる人とは別方向を向いて圧死してる」
「もしくは消火器の手前あともう一歩の惜しい所、で圧死やね」

 

死因が「圧死」なんは満場一致なんかい!と笑ってしまったが、ただ同じクラスに入れられて何となくグループになった数人が、意外とよく人を見ているものだなあと、心の中で驚いた。申し訳ないが私は他の3人の事を、解らんと思っていた。
このグループは「なんでお前たちが仲がいいのか不思議だ」と先生が公言するほど、タイプが違う4人だったから。
タイプが違うとしても、同じ時間数を共有して私だけが理解できていないのは、解ろうとしてなかったのかもと思った。

 

それに気が付いたのが高校生の時だったと言うのに、未だにワタシは他人が解らない。

 

夫すら「多分」程度にしか解ってない。
息子の事も、根っこの部分は解っているつもりだけどなあとは思うものの、大人になった息子の事が解るかと言われたら、解らないのが正直なところ。
生まれた瞬間から思春期を終えるまで、毎日顔を合わせてきた息子でさえ理解できないんだから、これはもう私の対人能力の欠陥だな。

 

他人が私をわかる程、私は他人が理解できない。それを自覚してから友人が出来なくなった。知人・顔見知り以上になれない。
不足を頑張って補うのではなく、能力不足を不足のままに諦めた。

 

私が友人と呼べた人たち。懐かしいな。もう一度会いたい。

阪神淡路大震災のせいで、会えなくなってしまったけれど。