革命前夜
須賀しのぶさん著『革命前夜』読了
須賀しのぶさんの本は、本作が初。えー勿体ない事、もっと早く須賀しのぶさんと言う作家さんに気が付きたかったわ。という訳でしばらく追っかけることになりそう。
どれくらい取材したんだろう。体験することができない素材をどうしてこんな作品にできるんだろう。才能ってすごいね。
人間の想像力って限界があるって思うけど、体験できないことを素晴らしい物語にできる才能ってすごい。
ルポじゃなく小説なのがすごいよね。
体調のせいもあって一気読みできなくて、何度か休み休み読んだんだけど、続きから読み始めるとすぐに本の世界に入れる。えっと前回よんだとこは~とか考える必要もないくらいすぐに引き込まれる。
ほんのちょっぴりネタばれ。
罪には罰を。
でもイェンツのその罰は、罰を引き受ける良心があるからで。彼もまた政治や時代に翻弄されたことには変わりがない。違う国や時代に生まれていたらと思うと残念。
ラカトシュは、彼も罰を受けたのかもしれないけれど、彼はそれを罰として受け止める人ではないんだなってところに、彼の人の悪さが見えて、それもそれで彼らしくて良いなと思う。